いつか分からないが、私の左目のまぶたにひとつの疣が出来ていた。最初の時、あまり小さすぎて、痛くも痒くもないから、全然気にしていなかった。しかし、いつの間にかそれがだんだん大きくなってきて、つい米粒ほどの大きさになってしまった。生活には別状なしけど、毎日洗顔する時、鏡に映っている自分の顔を見ると、何だか、その目立った存在にすごく気になってならなかった。とうとう私は抑えられない気持ちで、病院へ行くことにした。
二週間ほど前のある日、病院へ行き、お医者さんに診察を受けてもらった。もともと大したことじゃないと思い込んでいた私は、お医者さんの話を聞いたら、ちょっと心配になった。なぜかというと、この疣は治療しても傷跡が残るかもといってくれたのだ。これはめちゃヤバイ!場所は場所だから、ちょっとした傷跡でもすごく際立って見えるんだろう。だいたい、私は何をしにここに来たんだろう。私は、丁寧に丁寧を重ねて、もう一度お医者さんに頼んだ。
どうか傷跡を残さないよう……、と。
それで、お医者さんは、私の不安を緩めるようもう一人のお医者さんを呼び寄せた。二人は私のまぶたの疣に目をやって、暫く相談したあと、なんと三人目のお医者さんも参入した。すげぇ!いったい何なんだろう、そんなに扱いにくいなの?それを見た私はますます緊張して来ちゃった。
結局、お医者さんが「美容整形の方式でしてあげるから、安心しなさい」と私に伝えた。つまり、手術するということだ。痛みに対する忍耐力ゼロの私にとって、手術台にあがることなんて、ただ俎板に載せた魚のようにとしか考えられない。だから、手術前の例の血圧検査の時、いくら美人看護婦さんが優しくしてくれても、私の血圧はなんと150mmまで上がっていた。私の隠せず緊張振りを見極めた看護婦さんの「大丈夫よ」と言わんばかりの笑顔で、私は、ただただはにかんで苦笑するしかなかった。
結果は、無論順調だった。私はただ余計な心配ばかりしてただけだ。今度のことについて、もうひとつエピソードがある。私が手術をするのは中歴の病院だけと、仕事のせいで、糸を抜くことは斗六で行わなければならない。それで、実家と200キロメートル離れたこの町にある思いがけない人と出会った。糸を抜く予定の日、私は借家近くの病院へ行って、カウンターで受付をしようとするとき、突然、そこに座っている受付嬢さんが私の名前を呼んで、「え、どうしてあなたがここにいるの?」私は一瞬ぼうっとして、この町には知り合いなんているはずもないのに、向こうの顔も全然知らない人のようで、どうして私のことを知ってるの、まさかと思って、「あなたは昔桃園にいたの?**会社で働いたことあったでしょう?」と聞き、彼女はただニコニコしてて、私が思いついたのを待っていた。そう、彼女は昔の同僚だった、今度の再会は15年ぶりだ。思いがけない町に引っ越した、思いがけない人と出会った、人生はほんとに不思議だ!